税金が控除されるIRA
いまからもう一度大蔵省の護送船団方式に戻った方がいいとでもいうのでしょうか。日本人は、ともかく官製の金融、すなわち官がお墨付きを与えてくれる金融ビジネスに頼りすぎます。本来であれば、金融ビッグバンのお手本はイギリスということになるのでしょうが、ここではあえて、イギリスより先に金融革命に成功したアメリカのダイナミズムについてスタディーします。二年前のイギリスのビッグバンも、当時のサッチャー首相主導の官製大改革という印象があります。いまの日本に必要なのは、官に頼らない民問発の金融革命です。その際の自由なベンチャー精神は、むしろアメリカの金融ビジネスからこそ学べるのです。アメリカの金融革命を語るには、少なくともいまから三○年前までさかのぼる必要がありますが、これは革命が三○年以上経った今も日々続いているという意味です。直近では、アメリカのマネーの流れを完全に変えたといわれている四○一(k)プランがいい例です。このマネー革命のきっかけは、一九八○年代に制定された、一人当たり年間二○○○ドルまで税金が控除されるIRA(個人退職勘定)を認める法律です。