アメリカの金融自由化のダイナミズムを学べ
【アメリカの金融自由化のダイナミズムを学べ】日本の金融界は、想像を絶するような「金融ビッグバン」フィーバーで沸きかえっています。日本の産業界では金融改革の波及効果がかなり見込めるため、金融界以外でもビッグバンを取り込もうという一種の雪崩現象が起き始めていますが、その最たるものが不動産業界です。「金融ビッグバンによって、不動産も金融商品と同じような投資対象になるだろう」といった楽観論を大手不動産会社の社長が口癖にしたり、金融には無縁のワンルームマンションの営業マンが、ビッグバンをセールストークに使ったりしています。日本人はきわめてスローガン好きの国民ですから、ビッグバンの持つ「競争」、「淘汰」といった本来の後ろ向きの印象よりも、「規制緩和」、「国際化」のような前向きな印象の方を好んで使っているようです。しかし、ビッグバンが国民的な和を一層重んじるスローガンに使われるようでは、本末転倒といわざるをえません。昨年多くの金融機関が破綻し、その余韻が未ださめやらいなかで、金融界からはビッグバンをやめようという声も出始めました。ビッグバンが国民の和を乱し、金融不安をかき立てるのには耐えられないという人が増えてくれば、ビッグバンはやがてスモールバンにかわり、ノーバンになるしかありません。